矯正装置 リンガルブラケットとは


前回お話したマルチブラケット装置は、永久歯の本格的な矯正治療では欠かすことの出来ない大変重要なものです。

c0193833_21174547.jpgマルチブラケット装置の中には、歯の裏側から付けることを前提として設計されたものがあり、これをリンガルブラケットと呼びます。

リンガルブラケットは舌側矯正で用いられます。舌側矯正は見えない矯正、裏側矯正とも呼ばれます。


c0193833_21183187.jpgリンガルブラケットの最大の利点は、歯の裏側に付けるため外からほとんど見えないということです。
歯の表側から装着するブラケットも近年非常に進化しており、以前のものと比べると本当に目立ちにくくなっていますが、リンガルブラケットはそもそも「見えない」訳ですから、この点に限ってはリンガルブラケットが圧倒的に有利です。

またリンガルブラケットの仕組みは基本的にマルチブラケット装置そのものですから、歯をコントロールする性能も十分に備えています。


一方でリンガルブラケットは表側のブラケットと比べて治療に要するコストが大きくなるという欠点があります。
リンガルブラケットを装着する「歯の裏側」はでこぼこしており、その形状も人によって異なります。そのためリンガルブラケットを使用する場合は歯の印象(いわゆる「歯型」)をとって、装置をオーダーメイドないしはカスタマイズする必要があります。

少し専門的な話になりますが、歯の表側に付ける通常のマルチブラケットと比較して、リンガルブラケットではブラケットどうしの距離が短く矯正線の機械的性能を発揮しにくいという特徴があります。このため歯を正しい場所へスムーズに移動させるためには装置に対してより多くの調整が必要となり、1回あたりの診療時間が長くなる傾向があります。

また、リンガルブラケットは舌と触れやすいため、少し喋りにくく感じられる場合があります。影響には個人差がありますが、仕事で人と話す時間が多い方は注意が必要です。

もっともリンガルブラケットは年々進化していて、以前のものと比べると舌に対する違和感も少なくなり、歯の移動もスムーズに行えるように改良されています。
今後も装置のさらなる改良と治療法の研究が期待されます。


※ちなみに、「リンガル」とは「舌の」という意味です。
「バイリンガル」も同じ語源を持ちます。

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by yamawaki2527 | 2009-04-19 21:35 | 矯正治療の話  

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